| コラム |
不定期ですが、少しずつ掲載していきますのでお楽しみに!
第 1回 経理のキャリア形成
第 2回 3月決算はなぜ多いか
第 3回 内定を承諾するときに考えたいこと
第 4回 中小企業での決算とは何をすることか
第 5回 中小企業での月次決算のポイント
第 6回 発生主義での計上
第 7回 棚卸資産での計上
第 8回 減価償却費の月次決算の見込み計上
第 9回 平成19年税制改正の研修に行きました その1
第 10回 平成19年税制改正の研修に行きました その2
第 11回 平成19年税制改正の研修に行きました その3
第 12回 平成19年税制改正の研修に行きました その4
第 13回 飲食費に気をつけろ その1
第 14回 飲食費に気をつけろ その2
第 15回 飲食費に気をつけろ その3
第 16回 飲食費に気をつけろ その4
第 17回 なぜ、彼女は語学と経理のスキルをつけたか?
第 18回 財務分析を信じるな!【黒字倒産とは?】
第 19回 保険、見直していますか?
第 20回 業務改善は、ハイスキルの仕事です。
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| ◆業務改善は、ハイスキルの仕事です。 |
弊社の職業紹介のオプションとして、入社後のフォローアップがあります。
転職後に状況確認として、ご面談することにしています。
でも実質は、お悩み相談をしているのですが、今回はその中で伺った話です。
某企業にご紹介し、経理の若手ホープとして転職されたAさんのフォローアップでご面談しました。
Aさんは、会計事務所に勤務経験者で、いまも税理士受験しています。
税理士としてのキャリアアップを方向転換し、企業内の経理として転職されました。
理由は、会計事務所として外からの経験をあげる事も良いが、企業の中に入り、より深い経験を積み、税理士資格取得後に、企業内税理士になるか、または、経理も知っているアドバイザーとして会計事務所業務に復帰する、といういずれかの選択をしよう、ということでした。
Aさんのこの視点は大変戦略的です。
なぜなら、会計事務所勤務者は、経理のプロと誤解されていますが、経理業務は、実は全く知らないので経理業務の指導ができない方が多いのが現実です。
理由は経験がない、というだけではありません。
会計事務所は税法視点で、経理は業績管理視点です。業務上のベクトルが全く違う職種である、ということなのです。実は、違う職種なのです。
Aさんの悩みは、現在テーマとなっている仕事と、前述の自分の目標にギャップがあるのではないか??ということでした。
現在のテーマとは、業務の再構築でした。
転職した企業は、過去の経理業務の体制上、手順書等なく個人依存型であり、またある事情から残高確定が全くできない状態で、売上請求管理がずさんな状態でした。
したがって、社長よりAさんに命じられたテーマは『売上管理の業務改善』です。
Aさんがまず取り掛かったのが、過去の伝票を集計からスタートする、地道な処理でした。
Aさんはふと考えます。
『会計のプロを目指していたのに、今やっている事は、税法も会社法も関係ない仕事だ。これが自分の目指すプロの仕事なのだろうか?』
いろいろ、Aさんから私がお伺いした所、今の仕事は過去の伝票整理から現在の正確な残高を確定し、平行して売上管理の手順書を作り、社内の調整をしていくのが仕事の大テーマで、経理上の責任者になってほしい、ということでした。
実はこの仕事は、私がよく会計事務所時代に企業から高報酬で依頼を受けていた、ハイスキルの会計プロフェッショナルの仕事です。
経営者にとってこの部分が健全化され、不正の発生しないシステムが出来上がることは、経営上大変重要かつ、価値の高い仕事となるのです。
(全く、これが会計事務所の仕事としてメニューにあれば、それだけでこの会計事務所は差別化できますよっ!)
ということで、Aさんは今の仕事が『会計のプロとして価値の高い仕事』であることを理解して、安心されていました。
業務改善ができる会計のプロは、本当に経営者にとっては有難い存在なのですよ。
忘れてはいけないのは、現場は税法・会社法・民法より、会計は実務優先だということです。
(2008.8)
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| ◆保険、見直していますか? |
先日、プロ保険代理店の方と縁が合ってお話しました。
FPの資格をとっても、ファイナンシャルプランナーとしての報酬が一般的ではない日本では、どうしても保険の販売の収入にならざるを得ません。
この方は、外資系の18社の生命保険代理店を維持しています。18社の中から顧客に最もマッチしている保険商品を組み合わせて、提案するという仕事で、『保険ブローカー』とも言われます。
18社というのは、とっても多い数で、たとえば逓増定期保険という1つの保険商品であっても設計の仕方によって、一社でも50パターンぐらいの設計ができます。ということは、18社であれば900パターンの中から最適な設計をするという事になります。
その上、この保険商品というのは、頻繁に新しいものができてきますので、その情報管理やパターン管理だけでも膨大な情報処理になってしまいます。
顧客としては、選択肢が広いわけですが、大変なノウハウです。
その上、保険会社ごとに一定のノルマを下ってしまうと、代理店の資格がなくなってしまうので、契約を常時取ってくるという営業力が必要で、1社〜3社であれば何とか維持できますが18社を維持するのは並大抵の事ではないんですよね。
これからの企業での保険ニーズのテーマは、『退職年金』だそうです。
いまさら退職金、という感もありますが、国の国民年金制度が破綻は明らかで適格退職年金制度が廃止になり、日本版401kへの移行がニュースになりますが、国内の大半の中小企業では、コストの面・制度の面などから日本版401kへの移行はまず不可能といわれています。
何しろ、401k制度の会社を退職して、次の会社が401kをやっていなかったら、今まで掛けた分は、定年まで塩漬けになってしまうのだそうです。
これに代わるものとして、民間の生命保険で対処するのが最も簡単なのだそうです。
それも外資系の保険会社が積極的のようですね。
自分の保険もどうするか、自己責任の世界になりました。
良いブレーン(FP)を持つことが、これからはとても重要のようです。。。
(2008.7)
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| ◆財務分析を信じるな!【黒字倒産とは?】 |
財務分析は企業を判断するときや、決算のときに使ったり、銀行が決算書を分析するときなどに多用する方法です。
私(土田)も企業分析をするときには必ず使うものですが、ここで間違えやすい重大な落とし穴をご紹介します。
まずは、下の決算を分析してください。(ちょっと見づらいですが、、)

上記の当期の決算数値で、次の比率を計算してみてください。
(1)総資本利益率=当期利益÷総資本×100
(2)自己資本比率=(資本金+当期利益)÷総資本×100
(3)流動比率=(現金預金+売掛金+商品)÷(買掛金+借入金)×100
(4)借入金月商倍率(月)=借入金÷(売上÷12月)
分析結果は次のようになります。
(1)流動比率は189.6%と安定性が高い。
総資本利益率=当期利益÷総資本×100
=50,000÷118,000×100=42.3%
(2)自己資本比率も50.8%と高い。
自己資本比率=(資本金+当期利益)÷総資本×100
=(10,000+50,000)÷118,000×100=50.8%
(3)流動比率が高く安定している
流動比率=(現金預金+売掛金+商品)÷(買掛金+借入金)
=(10,000+30,000+70,000)÷(30,000+28,000)×100=189.6%
(4)借入金も月商の1.12月で負担は少ない。安定性が高い。
借入金月商倍率(月)=借入金÷(売上÷12月)
=28,000÷(300,000÷12月)=1.12月
財務分析上は、流動比率は189.6%と安定性が高く、また総資本経常利益42.3%と高収益を上げている。
借入金も月商の1.12月で負担は少ない。安定性を示す自己資本比率も50.8%と高い。従って優良な企業である。
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同じ決算でキャッシュフロー計算書を作ってみるとこんな結果です。
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この計算結果からこんな分析ができます。
キャッシュフローを見ると、「営業からのキャッシュフロー」は0円であり、本来の営業活動ではキャッシュフローを一切生み出していない。
借入金の返済は、手持ちの現金預金から支出したものであり、今後、財務の根本的な改善を実施しないと倒産の危険を有する企業である。
どうですか、この結果の違いは。
これがイワユル【黒字倒産】なのです。
どうしてこんなに結果が正反対で違うのかは、利益と資金の違いです。
利益は現金とイコールでなく、別の形に変わっているという事です。
今回の場合は
【利益】が “商品”“売掛金”に形を変えてしまっている。
●商品を販売しなければ現金にならない
●売掛金を回収なければ現金にならない
という理由で現金が少なくなっているわけです。
在庫の増加と、未回収の増加が、資金を大きく圧迫し、利益が上がっていても資金繰りがつかない、というとんでもないことが起こるのです。
在庫を抱える企業は十分にここに注意し、資金繰りを毎月チェックし、毎月キャッシュフロー計算書を作成して、検討する事を、絶対お勧めします。
このほか、過去の借入金を返済しているときも、【利益が出ているのにお金が無い。】ということが生じます。
この場合、【お金が無いのに、税金が出る】という残酷なことが生じます。
税金を計画的に払う必要が出るので、
1.最近業績が良くなった
2.以前の借り入れを、順調に返済して、借り入れ残が減ってきた
という会社は、税金の支払を準備しておく可能性が高いのです。
(2008.7)
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| ◆なぜ、彼女は語学と経理のスキルをつけたか? |
先週、ある会社の経理担当者の女性と話していた時の話です。
『私、学生のときの先生にこんなことを言われた事があって、今でも、よく覚えているのです。それは・・
【あなたは30歳までに、3つの“オタク”になりなさい。】 という言葉です。』
どういうことか、と聞きますと、
『若いうちに3つぐらいは、のめり込んでやって見なさい。すると、
・その後の人生が豊かになる
・3分野の人との人脈が出来る
・3分野で専門家になれたら、どんな分野でも活躍できる自信ができる
・3分野が広がってくると、新しい分野がひらけてくる
というように、すばらしい財産となります』
ということだそうです。
これを話してくれた彼女は、簿記の資格を取っていて経理担当者としては、なかなか気のつく、優秀な方です。
会計の知識だけでなく、英語とフランス語が出来て、海外にも住んだこともあり活動的な女性です。
彼女がいろいろなことに興味を持ち、トライしているのは、恩師からこんなことを教えてもらっていたからなのですね。。。
『まだ、実は3つのオタクになっていなくって、年齢が過ぎちゃったんだけど、遅くないよね。なんか探さなくっちゃ!』
どこまでも、意欲的な女性で、キラキラしていました。
私より、一回りは年下なのに、いろいろ教えられます。
私の3つのオタクはなんだろう?
仕事・食べること? 料理? んんん?
『3つのオタクは、人に言えないような、恥ずかしいものでも良いのですって。』
と彼女はフォロー?してくれました。
あなたは何ですか?
(2008.6)
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| ◆飲食費に気をつけろ その4 |
◆1人5,000円基準の中身
そのほか、この便利な1人5,000円基準について注意すべき点をまとめました。
- 1)社内飲食費とは何か
- この5,000円基準とは関係ないものとして『社内飲食費』が規定されています。
- 社内飲食費とは、役員や従業員、その親族に対する接待飲食費のことです。社内飲食費になるものは、5,000円基準に関係なく、『福利厚生費』になる慰安のための費用か、『会議費』になるものかの判断が必要です。
- 福利厚生でも会議費でもないものは、交際費として課税されます。
- 2)飲食その他これに類する行為
-
飲食費の定義の中に、『これに類する行為』とあります。
これは、得意先の行事などに弁当を差し入れしたり、接待の後の『お土産』のことをさしているそうです。
- 3)1次会と2次会はどうする
- 国税局の資料に詳しく載っていました。そのまま転用します。
二次会のカラオケも、1人5,000円までですね〜
- 連続した飲食等の行為が行われた場合においても、それぞれの行為が単独で行われていると認められるとき(例えば、全く別の業態の飲食店等を利用しているときなど)には、それぞれの行為に係る飲食費ごとに1人当たり5,000円以下であるかどうかの判定を行って差し支えありません。
しかしながら、それら連続する飲食等が一体の行為であると認められるとき(例えば、実質的に同一の飲食店等で行われた飲食等であるにもかかわらず、その飲食等のために要する費用として支出する金額を分割して支払っていると認められるときなど)には、その行為の全体に係る飲食費を基礎として1人当たり5,000円以下であるかどうかの判定を行うことになります。
- そのほか、詳しいことをお知りになりたい方はこちらを参考にしてください。
【参考】交際費等(飲食費)に関するQ&A(pdf)
- この項おわり(2008.4.9)
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| ◆飲食費に気をつけろ その3 |
◆1人5,000円基準の要件
この規定は、無条件で認められるものではありません。
条件は、下記の事項を記載した書類を保存していることと規定されています。
| イ |
その飲食等のあった年月日 |
| ロ |
その飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係の ある者等の氏名又は名称及びその関係 |
| ハ |
その飲食等に参加した者の数 |
| ニ |
*その費用の金額並びにその飲食店、料理店等の名称及びその所在地 |
| ホ |
その他参考となるべき事項 |
*店舗を有しないことその他の理由によりその名称又はその所在地が明らかでない場合は、領収書等に記載された支払先の氏名もしくは名称、住所もしくは居所又は本店若しくは主たる事務所の所在地が記載事項となります。
(租税特別措置法施行規則 第21条の18の2)
=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=
めんどくさい!と思ってはいけません。
これがそろっていれば、費用で落とせるのですからね!!
あらかじめ、この項目が記入できる様式をまずは作りましょう。
それを、各営業マン(社長を忘れてはいけません。)に配賦すれば大丈夫。
『この用紙に書いてくれなければ、仮払清算しません!』ぐらいの勢いでお願いします。
次回は「1人5,000円基準の中身」についてです。お楽しみに!
(2008.3.4)
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| ◆飲食費に気をつけろ その2 |
◆そもそも交際費とは何か
交際費とは、下記のように定義されています。
交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出する費用をいいます。
(租税特別措置法第61条の4)
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“その他事業に関係のある者等”には、社員、役員、株主という社内関係者が含まれています!ということは、社内の忘年会も『交際費』になってしまう?かというと、そうではありません。
そのほか、福利厚生費や広告費、会議費に該当する下記の費用は、交際費から除くとされています。
- 専ら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために通常要する費用
- 飲食その他これに類する行為のために要する費用(専ら当該法人の法人税法第二条第十五号 に規定する役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除く。)であつて、その支出する金額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額が政令で定める金額以下の費用
- 下記の費用(措置法施行令37条の5 2項)
| 一 |
カレンダー、手帳、扇子、うちわ、手ぬぐいその他これらに類する物品を贈与するために通常要する費用 |
| 二 |
会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用 |
| 三 |
新聞、雑誌等の出版物又は放送番組を編集するために行われる座談会その他記事の収集のために、又は放送のための取材に通常要する費用 |
条文を見ると大分堅苦しいのですが、まとめるとこんな感じです。
●従業員慰安の通常の費用は、福利厚生費で交際費にならない。
●飲食費(社内飲食費は除く)で1人5000円以下の飲食費は、一定の要件の基に交際費から除く。
●販促費や広告費になるものは、交際費にならない。年末のカレンダーや手ぬぐいがわかり易い例ですね。
●会議のときのお茶やお弁当は、交際費にならない。会議費で処理できる。
●書籍や番組のための座談会・取材に通常要する費用は交際費ではない。
実は、平成18年4月に、前述の2飲食費の部分に改正が入り、金額や要件が明確になりました。
その前までは、通説で『3000円までなら大丈夫』なんていっていたものが明確になったわけです。
5,000円以下であれば、会議費や販促費で仕訳するか、交際費にしておいて、個別に集計して、税理士に『交際費除外の飲食費』として金額を指示しましょう。
次回に詳細を解説します。
(2008.2.14)
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| ◆飲食費に気をつけろ その1 |
年が変わって、平成20年のスタートをきり、もう2月ですね。
年末年始の懇親会の費用が出る時期は過ぎましたが、飲食関係の費用処理の注意点をまとめてみました。
福利厚生費や会議費、販売促進費、交際費といろいろな科目が考えられますね。
問題となる場合は、交際費になる費用のときです。
3回シリーズでまとめてみました。
【参考】交際費等(飲食費)に関するQ&A 【国税庁】 (PDFで開きます)
◆交際費ではいけないの?
交際費は、費用に計上されますが、法人税の計算上は下記のように扱います。
1.資本金1億円超の企業
↓
交際費の全額が損金不算入となり、課税されます。
2.資本金1億円以下の企業で交際費が400万円以下のとき
↓
交際費のうち10%が損金不算入
3.資本金1億円以下の企業で交際費が400万円超のとき
↓
360万円まで損金。超える金額が不算入。
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【例1】
資本金1千万円の企業が、年次決算の交際費の金額が600万円の場合で法人税が40%とすると、下記のように96万円の法人税を払う必要があります。
| 交際費の損金不算入額 |
600万円-400万円×0.9=240万円 |
| 法人税の金額 |
240万円×40%=96万円 |
【例2】
資本金1千万円の企業が、年次決算の交際費の金額が300万円の場合で法人税が40%とすると下記のように、12万円の法人税を払う必要があります。
| 交際費の損金不算入額 |
300万円×10%=30万円 |
| 法人税の金額 |
30万円×40%=12万円 |
【例3】
資本金が1億円超であれば、全額不算入ですので、下記のようになります。
| 交際費の損金不算入額 |
600万円 |
| 法人税の金額 |
600万円×40%=240万円 |
つまり、交際費は40%増しでお金が出て行く、という経費なのです。
◆勘定科目を交際費にしなければ良い?
交際費勘定に入っているから、課税される、ということではありません。
他の勘定科目に入っていても『他勘定交際費』といって、税額の計算上同様に課税されます。
逆に、交際費に仕訳処理されていても、課税対象でないときは、税額計算から除外されます。
では、何を気をつければよいでしょうか?(つづく)
(2008.2.01)
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| ◆役員給与が変わった(つづき) |
◆平成19年税制改正の研修に行きました その4
役員給与の税制改正の続きです。
役員に支給する給与のうち 、
【定期同額給与】【事前確定届出給与】【一定の利益連動給与】のいずれにも該当しないものは、
損金の額に算入されない、という話ですが、このうち【一定の利益連動給与】については、
上場企業向けの規定ですので、割愛します。
前回説明の『定期同額給与』のほか認められる役員給与に『事前確定届出給与』があります。
●事前確定届出給与
事前確定届出給与とは、定期同額給与以外で、所定の時期に確定額を支給する定めに基づいて支給される給与です。要件として、所定の時期までに税務署に届出が必要です。
これに該当する代表的なものは、【役員賞与】と【非常勤役員の一括支給の給与】です。
【非常勤役員などの一括支給の給与】
役員で非常勤の場合などは、金額が少ないことから、1年分を一括で支給したり、
6月ごとに合計で支給することが多いものですが、届出をしないと損金不算入となります。
意外と知られていないようですが、必ず届出をしてください。
【役員賞与】
定期同額給与以外に、役員賞与を支給する場合に、税務署に届出をしておくと損金算入が可能です。
しかし、届出は事前(株主総会から1月以内など決まっています。)に行わなければならず、さらに、届出額と違う金額(多くても少なくても)のときは、その支給額の全額が損金不算入となります。
○参考条文○
法人税法基本通達9−2−14
法第34条第1項第2号《事前確定届出給与》に規定する給与は、所定の時期に確定額を支給する旨の定めに基づいて支給される給与をいうのであるから、同号の規定に基づき納税地の所轄税務署長へ届け出た支給額と実際の支給額が異なる場合にはこれに該当しないこととなり、原則として、その支給額の
全額が損金不算入となることに留意する。
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★事前確定届出給与は、まさしく、【事前確定】しているものに限り使うことができる
ので、決算で利益が出たので、役員に支給する賞与とは全く性格が違います。
使い方を間違えないように注意が必要でしょう。 (この項おわり)
(2007.11.15)
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| ◆役員給与が変わった |
◆平成19年税制改正の研修に行きました その3
平成19年度の税制改正で、役員給与についても改正がありました。前回の改正に続き、詳細に規定されたという感想です。
どのようになったか、まとめてみました。
詳しく知りたい方は、国税局の下記のwebからPDFでDLしてください。
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/hojin/kaisei2007/04.pdf
役員に支給する給与のうち、次の
【定期同額給与】
【事前確定届出給与】
【一定の利益連動給与】
のいずれにも該当しないものは、損金の額に算入されないという規定になりました。
損金の額に算入されないということは、法人税の計算上、別表4で課税利益に加算されることになり、給与として所得税が課税、法人税も課税されるという二重課税になります。
俗に、『ダブルパンチ』と呼んでいます。(私だけかもしれません。。。。)
この条件に該当しない役員給与の増額や減額があったときは、
◆増額:増額前の金額が定期給与となるので、増額部分が加算
◆減額:減額後の金額が定期給与となるので、減額前の期間の差額部分が加算
となります。
定期同額給与
定期給与(※1)で各支給時期における支給額が同額であるものを言います。
事業年度で、毎月同じ金額で支給した場合には、何も問題なく損金に該当します。
※1 定期給与:その支給時期が一ヶ月以下の一定期間ごとである給与
問題は改定した場合です。
役員給与を改定したときに、次のイ:【定期改定】ロ:【臨時改定】ハ:【業績悪化改定】に
該当しないときは、損金算入ができずにダブルパンチになりますので、給与改定の時には十分に注意してください。
- イ 【定期改定】
- 事業年度開始から3月以内の定期改定。
ただし、3月後の改定であっても、継続して毎年所定の時期にされる改定で特別の事情のあると認められる改定も含まれます。
- ロ 【臨時改定】
- ・役員の職制上の地位の変更
・役員の職務内容の重大な変更
・その他これらに類するやむをえない事情によりされた定期給与の改定。
- ハ 【業績悪化改訂】
- 経営状況が著しく悪化したこと、その他これに類する理由によりされた定期給与の改定。
ただし、減額改定に限られます。
また、この給与改定をしたときは、
- ◆改定前の期間
- 事業年度開始の日から給与改定後の最初の支給時期の前日までの期間
- ◆改定後の期間
- 給与改定前の最後の支給時期の翌日から事業年度終了の日までの期間
このそれぞれの期間内の支給額が同額でなければなりません。
事業年度の中で、2回の改定はできません。
今回の改正で、ロの臨時改定とイの事業年度開始後3ヵ月後の定期改定も認められるようになりましたが、以前のように『業績が良いので、期中に役員給与を増額する』ということは『継続して毎年所定の時期にされる改定で特別の事情のあると認められる改定』に該当しない可能性が高く、認められません。
これは、スピードの速いベンチャー企業や予測の難しい中小企業にとってみると実態に即していないように感じますが、税務当局としては、『役員給与の変更=利益操作』という判断を元に、このような改定になったものと想像できます。(つづく)
(2007.11.15)
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| ◆税制改正変更点 その2 |
◆平成19年税制改正の研修に行きました その2
減価償却が変わって、さあ大変!
先日、税制改正の説明会に行きましたので、そのレポートです。
経理の現場として、これは知っておかないとまずいです。
月次決算で償却費を計上している企業の皆さんは、今のうちに償却費の計算をシミュレーションして、月次決算の償却費の金額の修正をしましょう。
詳しく知りたい方は、国税局の下記のwebからPDFでDLしてください。
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/hojin/h19/genka.pdf
【ポイント】
- 1.平成19年4月1日以後に取得した資産
- 償却可能限度額及び残存価格が廃止されたので、平成19年4月1日以後に取得した資産の減価償却費が増額されます。償却額の計算が今までと違いますので要注意。
- 2.平成19年4月1日前に取得した資産
- 平成19年4月1日前に取得している償却は、今までどおりの方法で償却して、95%まで償却した事業年度の翌期から5年間の月割り均等償却(残存価額1円まで)します。
法人税法上の今までの減価償却費の計算は、下記のように5%を残存価格として95%を定額法・定率法などの方法で減価償却費に計上していました。
具体的には下記のような計算でした。
【定額法 取得価額×0.9×定額法償却率】
【定率法 期首帳簿価格×定率法償却率】
★この計算は、今後下記のように変更になります★
【定額法 取得価額×(新)定額法償却率】
【定率法 期首帳簿価格×(新)定率法償却率】
定率法は、最後の1円まで償却できるように、償却率がアップしています。0.9を乗じないところがポイントです。
定率法は、償却率がやはりアップしているのですが、逓減償却の割合の問題からか最後の数年は、償却額が極端に少なくなり、耐用年数のなかで、1円まで償却ができません。
そのため、『償却保証額』という金額を使い、償却額がこの償却保証額以下になった場合、その償却保証額まで償却してよい、という規定になっています。
耐用年数の後半には注意しましょう。
判定が必要なので、不利にならないように償却費の計算も顧問税理士に確認したほうが良いでしょう。(2007.11.15)
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| ◆税制改正変更点 その1 |
◆平成19年税制改正の研修に行きました その1
先月(9月26日)、法人会の主催に税制改正説明会に参加しました。
内容としては、今回の税制改正は、『経理実務家としては相当注意しないといけない』というものでしたので、少しずつご紹介します。
経理担当者にとって注意したい改正点は、【減価償却制度の変更】【役員給与の基準の変更】の2点です。
もう1点、税制改正ではないですが、10月から郵政民営化によって、税務署への郵送書類の点で注意がありました。
まず、税務署への郵送書類のほうからご紹介します。
◆ゆうパックで税務署に申告してはいけない
普通の会社では、こんなことはしないと思いますが、説明会で強く説明していたのが面白かったのでご紹介します。
税務署への申告書類が郵便により提出された場合には、その郵便物の通信日付印により表示された日にその提出がされたものとみなされます。(国税通則法第22条)
申告書や届出書は、【郵送で出せば消印有効】になるのですが、郵政民営化によって、この『郵便物』が『第一種郵便物、第二種郵便物、第三種郵便物、第四種郵便物』に限定されました。
第一種〜第四種というのは、普通の封筒などの郵便のことです。
http://www.jp-network.japanpost.jp/services/post/letter/
気をつけなければいけないのは、申告書などにたくさん書類を付けるときにゆうパックやEXPACKは使うと、消印が無いので、到着日が申告日です、ということです。
こんなことをするのは、会計事務所で大量の申告書を送る時ぐらいですね。
あまり役に立たない情報でした。。。。
★次回は、【減価償却が変わって、さあ大変】です。(2007.10.23)
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| ◆減価償却の月次決算の見込み計上 |
◆減価償却費の月次決算の見込み計上
「中小企業の決算について」5回目です。
決算というと、年次決算、月次決算、中間決算、四半期決算といろいろなタイミングで実施しますが、下記のように考えると何でもないことです。

毎月末に、年次決算と同じように「決算修正仕訳」を計上すれば良いのですが、中小企業ですと決算の開示ということがないので、月次がおろそかになりがちです。
「減価償却」「賞与引当金」の月次決算計上は、一度覚えてしまうと大したことではないので、月次でも是非計上するようにしてください。
理由は、
この2項目は金銭的に大きく、損益に影響が大きいので、毎月処理しておかないと「決算を締めたら赤字になった!」「6月と12月だけ大赤字だ!」ということになるからです。
◆減価償却費の計上ステップ
最も簡単な方法から説明します。
(「こんなんで良いの?」とは言わないでくださいね!)
(1)当期減価償却費の金額を調べる。
当期の減価償却費の金額は、
「現在の試算を期末まで持っていた場合に、年決算の時の計上する減価償却費の金額」です。
税理士に依頼すれば、決算終了後にすぐ教えてもらえるはずです。
当然、減価償却計算は固定資産用のソフトでやっていますので、すくなくとも
前期の決算書ができた時点で、教えてもらえるはずです。
(例)
12,000,000円
(2)今期の毎月末に、12分割した金額で下記の仕訳を入れる。
(例)
1. 12,000,000円÷12月=1,000,000円
2. 月末仕訳
減価償却費 / 減価償却累計額 1,000,000円
(3)年度末に決算修正仕訳として、正しい減価償却費の金額を下記のように仕訳する。
(例)
1. 今期の正しい減価償却費 15,000,000円
2. 今月まで計上した見込みの償却費を取り崩す。
減価償却費 / 減価償却累計額 1,000,000円 (毎月分)
減価償却累計額 / 減価償却費 12,000,000円 (金額取崩)
3.正しい償却費を計上する(※)
減価償却費 / 減価償却累計額 15,000,000円
※減価償却の計上方法を累計額を使わない【直接減額法】を選択して資産から控除している場合でも、期中は便宜的に「減価償却累計額」を使って同じように仕訳してください。
最後の3の年額計上の時に、直接減額法で計上します。
たったこれだけのことですが、毎月処理するだけで月次決算の精度がアップしますので、お忘れなく!
◆補足
・期中に大きな資産を買ったときは、どうするの?
・除却を大量に予定している時は?
などなど、期中に資産の増減があるときの減価償却の金額はどうしたら良いでしょうか。
そのような時は、下記の手順で検討していただくと良いでしょう。
1.重要性の判断
金額の大小により判断して、少ないときは無視します。
2.償却費の増減
重要性のある場合は、「12分割金額の同じ金額を毎月計上」とやってはいけません。
固定資産の減価償却計算ソフトで計算させて、増減した資産分だけ月次の償却費を調整します。
この減価償却計算は、月割計算をします。
間違えないように注意しましょう。(2007.9.10)
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| ◆棚卸資産の計上 |
◆棚卸資産の計上
「中小企業の決算とは」4回目です。今回は棚卸資産です。
棚卸資産を正しく計上することは、決算上とても大切なことです。
なぜなら
■棚卸資産が過大 → 利益が過大(粉飾)
■棚卸資産が過少 → 利益が過少(脱税)
となるからです。
この棚卸資産を意図的に調整し、脱税行為などが行われる事もよくあるので、
税務署としてもチェックを細かくするものです。
又、意図的でなくても棚卸の計上もれをしてしまうことがあります。
[例]
・預け在庫等:得意先に販売前に預けている商品
・消耗品の在庫:消耗品であっても未使用分は、棚卸資産として計上しなくてはならない。
(例:会社案内、営業資料など) |
「これも在庫なの?」ということもありますので、よく注意が必要です。
棚卸資産の残高確定のステップは次のようになります。
実施棚卸は、帳簿上での棚卸資産の金額を正しくするために、必ず毎月実施するようにしましょう。
この作業は、会社の中で習慣にしてしまうと、だんだん簡単になってきます。
現場の担当者(倉庫・営業)でも、だんだん慣れてくると月末の棚卸に向けて準備をするようになります。
日々の在庫の整理整頓が、現場でできるようになることが理想です。
経理としては粘り強く毎月実施しましょう。(たとえ残業しても!)
また、実施棚卸の目的は「正しい利益の算出」のためですが、その効果として
◆「在庫の横流し防止」
◆「過大在庫の減少」
◆「在庫管理の精度向上(在庫の紛失、破損、たなざらし)」
といった、企業の品質そのものに直結するテーマの改善が期待できます。
経理として、他の部署では絶対にできない企業価値の向上の活動であると、心してかかりましょう!
【ポイント】
決算時の棚卸は、「利益」と「品質」が問われる重要イベントと認識しよう!(2007.8.30)
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| ◆発生主義での計上 |
◆発生主義での計上 その1
発生主義で売上、仕入、経費の損益勘定を確定させることが、決算の第一ステップです。
このときに、決算として最重要視する項目が5勘定の残高確定です。
5勘定とは、1.売掛金2.受取手形3.買掛金4.支払手形5.棚卸資産を言います。
この残高の確定ができますと、売上仕入の損益勘定が正しく計上されたことになります。
5勘定の決算業務は、経理以外の各部門との連携と社内システムの精度がものを言います。
月次決算が早い会社は、システムが完璧に動いて、末日になるとほとんど確定しているぐらいになっています。
【ポイント】
早い月次決算のポイントは、販売管理と購買・在庫管理のシステムの構築です。
◆発生主義での計上 その2.売掛金の管理
売掛金の管理、債権管理は経理の中でもボリュームのある仕事のひとつです。
毎月の決算ごとに、債権額を確定し、長期のものに対しての対策を決めておくことは、
債権管理の第一歩ですので、経理だけでなく全社で取り組むべき課題と思ってください。
全社対応が原則という認識を社内に浸透させるのも、経理担当の役割ということです。
債権管理上で決算のときに具体的に検討すべきポイントをまとめます。
1.売掛金の残高の総額を確定させる
2.売掛金残高を性格ごとに集計する
(例)契約上の残高:取引先との回収サイトどおりの適正な残高
担当者の回収努力不足の残高:請求忘れ、督促不足
長期滞留の残高:得意先の事情で支払いが滞っているもの
貸倒見込みの残高:貸倒要件に該当しているもの
3.性格ごとに対策を立てる
回収努力不足になっている残高についても、何らかの理由があるはずです。
例えば得意先との関係が悪化している、担当者引継ぎがうまくいっていない、などです。
それぞれについて、担当者と社長との打合せをしてもらって、結論を議事録でまとめておいてください。
長期滞留や貸倒見込みに対しても、法的処理をどこまで取るのかのステップを社長と営業担当者を交えて決めておきます。
このときの経理担当者の役割は、この会議を【債権回収対策一覧表】としてまとめておくことです。
営業担当者にとっても、未回収はつらいものです。このように対策会議をして
問題を営業担当者個人の問題でなく、会社の問題としてあげることで、
本来の営業活動に注力できるようにしてあげることも、経理の役割と思ってください。
【ポイント】
売掛金の決算は全体で見てから、個別の性格で対応策を会議する。
年次決算のときは、『残高証明依頼』を各取引先に依頼し、残高を確定させることを忘れずに。
(2007.8.24)
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| ◆中小企業での月次決算のポイント |
中小企業での月次決算のポイント
具体的に決算で何をすべきなのでしょうか。
決算とは、『締めくくること』つまり、『勘定科目の残高を確定させて正しいものにすること』です。
各勘定科目が正しくなっていれば、オッケーです。
この『正しい』かどうかがポイントです。
どう正しいかというと、『企業会計原則』として、『会社法・金融商品取引法』として、『法人税法』として正しい!ということです。
中小企業ですと、株主=経営者ということが多いので、会計原則として正しく、法人税法上で正しくなっている『税法決算』が一般的です。
これが上場している、株主が多数いる、などの場合は、会社法の基準で正しく開示できる状態になっている必要があります。
開示が必要な場合のポイントについては、監査法人さんにお任せして聞いてください。
ここでは、決算の基本として、中小企業での月次決算のポイントをまとめましょう。
私の尊敬しているコンサルタントの福田先生のお言葉を借ります。
月次決算の原則法則は下記の7点です。
1.発生主義
2.棚卸計上
3.減価償却
4.引当金の計上(特に賞与引当金)
5.仮払金などの経過勘定の整理
6.納税充当金の引き当て
7.消費税の計上
この7点ができていれば完成です。
これを年次でやるのが年次決算で、月次で処理するのが『月次決算』です。
【ポイント】
中小企業の月次決算は7項目で完了する。(2007.7.26)
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| ◆中小企業での決算とは何をすることか |
今回から『中小企業での決算』についてまとめてみます。
経理の職種の求人を見ますと、『月次決算、年次決算、四半期決算の業務』という仕事内容が一般ですね。
いったい『決算』とは、何をすることなのでしょうか。
決算とは何か
決算を辞書で引いてみますと、
1 金銭の勘定を締めくくること。収入と支出の総計算。
2 企業会計で、一会計期間の経営成績と期末の財政状態とを明らかにするために行う手続き。
こんな感じで出てきます。(大辞泉)
1の『締めくくること』とは、『勘定科目の残高を確定させて正しいものにすること』と解釈すればよいでしょう。
2は、もっと簡単です。
一会計期間【→1か月間、年間、四半期】の経営成績【→つまり損益計算書】と期末の財政状態【→つまり貸借対照表】を確定させることです。
だんだん、当たり前のつまらないものになってきてしまいましたので、決算の目的をまとめてみます。
決算の目的
会社の仕事は、常に連続しており、途切れることはありません。
そのまま流れてしまうと、『儲かっているのか』『今後の課題は何か』といった反省や改善を正確にできません。
したがって、【便宜的に!!】期間を決めてその期間の業績を評価して、見直し・方向修正をしましょう、という事が決算の目的です。
具体的に決算で作るものは、評価されるべき経営成績【→つまり損益計算書】と期末の財政状態【→つまり貸借対照表】です。
このデータを作るために経理ががんばるのですね。
決算をやることの意義として、ただ、まとめるだけではないということを意識しなければいけません。
決算は、経理のためにやるのではなく、会社全体の業績向上のために行うのです。
具体的には、決算をすることで下記の効果が期待できます。
1.勘定を締めることで、未対応をなくす。【例えば、未回収の売掛金、在庫の処分、不明金の解決】
2.目標予算の達成状況を確認して、来月以降にどれだけの対策が必要かを社内の共通認識にする。
3.商品別やエリア別の業績を確認して、『どの商品に集中するか』『どのエリアに対策が必要か』を決める。
4.仮勘定をなくす、在庫の確認をするなどの習慣をつけることで、不正を防止する。
このように、決算をすることで経営上大変良い効果が生まれます。
大企業と違い、中小企業では、この【決算】=【締め】の意識が低いように感じます。
ひどいときには、不正が発生する原因になることもあるのです。
【ポイント】
決算をおろそかにしている会社は社風が悪くなる!!(2007.7.17)
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| ◆内定を承諾するときに考えたいこと |
面接が通過し、内定が出てほっとしたときに、『いや、果たしてこの企業でいいのだろうか?』と思い悩むものです。
このタイミングでご相談を受けることは多くあります。弊社では、管理部門の職種が多いので、なおさらのようです。
なぜならば、管理部門の職種で転職をする場合、『どの企業でもやる仕事の基本は同じである。』という特徴があるからです。
■転職の目的が達成するかどうかが大事なのでは?
スキルアップが目的であったり、給与アップが目的であったり、転職の目的は様々ですが、求人に応募するときにポイントは、まさにこのポイントですね。
しかし、内定が出たときに、承諾するかどうかの最終的なポイントは、実はそこではないのです。
スキルアップができる、給与が上がるなど良い環境と思って入社しても、『人間関係』『社風』『マネジメントスタイルのギャップ』『昇給のスピード』『システムのやりづらさ』などなど、面接までにチェックした表面的に確認できること以外の状況が待っているからです。
■それは、やっぱり入社してみなけりゃわからない?
そうです。
入社しなけりゃわからないことがたくさんあるのです。
ポジションアップ、スキルアップ、給与アップ、などよりも、他の面のほうで充実した社会人生活が送れるかどうかが決まってくるといえるのです。
給与以外では、『人間関係』『社風』『マネジメントスタイル』等のほうが、退職理由の本音ではありませんか?
■では、表題の『内定承諾のポイント』ってないんじゃないの?
それは、『経営者の経営理念に共感できるかどうか』です。
究極としては、トップの価値観に共感できる企業であれば、長く勤務できることは間違いありません。共感できるトップの下であれば、『人間関係』などなど、単なる『仕事の一環』に成り下がります。
『社風』は間違いなく、なじむものでしょう。そのほかの問題も、『クリアすべき、やりがいのある仕事』になるのです。
■それはどうやってチェックするのさ?
是非、面接の中でチェックしてください。
ダイレクトに『経営理念はありますか』と聞くのも良いでしょう。
できれば、社長面接で社長に『創業のときにどんなことを考えて創業されたのですか』と聞いてほしいです。その話に共感できれば、きっと長くその会社に勤務し、充実することができるはずです。
面接での質問というのは、とっても大事ですので、疎かにしないようにお願いします。
【まとめ】
社長面接のときに、『経営理念』『創業の志し』を教えてもらって、経営理念や価値観を知ろう!そして、共感できれば入社し、共感できなければ、内定はお断りしよう。(2007.7.4)
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| ◆3月決算はなぜ多いか |
日本の企業は3月決算が多い、ということは有名なお話ですが、なぜ多いのかということを考えてみました。
【国の年度が4月から3月であるため】
これがもっとも有力ですね。国の年度に従って、大手の企業は、3月決算が多くなり、その下請けの中小企業も右にならったということです。
しかし、『国の年度がなぜ3月締めなのか?』という疑問が残ります。
いろいろな理由が考えられますが、そのひとつに
【『年度計画の策定期間』と『賞与支給計算期間』のリンク』があります。
一般的な夏と冬の賞与は、次のような計算期間で評価・査定されて支給されます。
| 支給月 |
計算期間 |
評価の基準 |
| 6月賞与 |
10月〜3月 |
下半期の目標予算と実績の達成率で評価 |
| 12月賞与 |
4月〜9月 |
上半期の目標予算と実績の達成率で評価 |
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さて、これが仮に、5月決算だったらどうでしょうか。
| 支給月 |
計算期間 |
評価の基準 |
| 6月賞与 |
10月〜3月 |
10月〜3月の目標予算と実績の達成率で評価 |
| 12月賞与 |
4月〜9月 |
4月〜5月の決算までの目標達成率と、次の年度の6月〜9月の目標達成率を加算して計算 |
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このように、12月の賞与の計算に不具合が生じます。
会社で予算や経営計画を立てているところは、決算期にあわせて立てるものです。
そして、その計画にあわせて、昇格や組織変更も実施されます。
仮に、昇格して新年度から平社員から管理職になった人の評価は、平社員評価+管理職評価ということで、大変煩雑ですね。
【結論】
経営計画を毎期きちんと作り、計画と実績の達成率を評価して賞与を支給している会社は、3月決算が最も納得性のある賞与支給ができる!!
弊社がコンサルティングをしている企業では、【法人決算年度】と【経営計画年度】が同じである必要はない、という考え方で、決算は違うが計画年度を4月〜3月に定めているという会社もあります。
このように、賞与の支給が関連して、3月決算が多くなっているということが背景にあるのでしょうね。
(2007.6.21)
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| ◆経理のキャリア形成 |
経理を仕事として選んだ理由はなんですか?
ある人は、『どんな企業でも必要な仕事だから』と話していらっしゃいました。
確かに、ある程度の規模の企業であれば、経理部門がありますので、転職はラクなのかもしれません。どんな企業にも必要というのは、“つぶしの効く”職種の代表格のようですね。
次の参考図をご覧ください。
1.会社の規模
2.会社の中でのポジション
によって、求められるスキルが異なります。あなたはどこにいますか?
ご自身のキャリアを考えるときに、自分は『今どこにいて、どこを目指すのか』ということをよく検討すべきです。
経理の役割が、決算業務を中心に規模・ポジションに応じて変わっていることがお分かりでしょうか。
経理職には、2つの特徴があります。
ひとつの特徴は、会社の規模によっては、求められるテーマが違うということです。
そして、もうひとつの特徴は、長く勤務することによって、ポジションがあがるということです。
長く勤務することで、社内から信頼され、任される仕事・役割は幅広く、深く掘り下げられます。経理では、勤務年数に比例して、給与やポジションがアップしていくという特徴があるのです。
つまり、どのような規模の企業であっても、その企業になくてはならない人材になっていくということです。
転職を決断する前に、まず、ご自身の経験業務を棚卸してみましょう。
次に将来の自分の方向を定めましょう。そして、そのためには、なにが必要なのか検討しましょう。
新しい知識が必要で、研修に行くことでしょうか、それとも、社内で新たな仕事にチャレンジですか?
上司に、新たな業務を任せてほしい、と言ってみてもよいでしょう。
自ら、改善プロジェクトを社長に提案することができるかもしれません。
経理として求められている役割は、集計業務だけではなく、提案することでもあるのです。
今の仕事の掘り下げはできますか?それとも転職をしますか?(2007.6.1)
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